こんにちは。みきぺ(@mkp_smileblog)です。
最近、新しい友達ができました。
CD屋さん時代の後輩のお姉ちゃんで同い年。
その子が先日衝撃の過去を話してくれました。
嘘のようなホントの話。
まとめるのが究極に苦手なので、つらつらと書いていきます。途中で飽きたらメンゴ。
友人からは記事にすること、名前出しをOK出してくれたのですが、念のため会社名と名前は伏せておきます。
"Nちゃん"のNはみきぺが付けた呼び名が"ねーちゃん"なので実名とは関係ありません。
まずは題名の「野麦峠」についてざっと説明しておきます。
・「ああ野麦峠」というノンフィクション文学。
・戦前、岐阜県飛騨地方の農家の娘(多くは10代)たちが、野麦峠を越えて長野県の諏
訪、岡谷の製糸工場へ働きに出た。吹雪の中を危険な峠雪道を越え、また劣悪な環境の
元で命を削りながら、当時の富国強兵の国策において有力な貿易品であった生糸の生産
を支えた女性工員た
ちの姿を伝えた。(Wikipediaより)
・過酷な労働を強いられて結核になる人や自殺者もあった
それではNちゃんの嘘のようなホントのお話を書いていきます。
【Nちゃんのこれまで】
Nちゃんは大学卒業後、服飾の専門学校へ進みます。
専門学校卒業後に就職したのは、有名ブランドの服をいくつも手がける業界トップクラスの縫製工場。
入社時は「ここで一流の縫製技術を学ぶ!」と意気込んでいましたが、ここからが地獄の生活の始まりでした。
【過酷な縫製工場での労働】
縫製工場では、自分が一つのパーツを縫うのに何分かかるのかタイマーで計り、一日で何枚のパーツが縫えるのか計算。リーダーと呼ばれる人に報告。
途中、リーダーに何度か進捗状況を挙手して報告するのですが、もし遅れていると罵声が飛んでくるし帰宅後(深夜)にリーダーの部屋に呼び出されて反省会がある。それがわかっているNちゃんはみんなと同じように「時間通りです!」と叫んで必死に遅れを取り戻していたそうです。
工場内は男性が一人しかおらず、ほぼ女性。なのにいつも「早くしろや!」などの怒号が頻繁に飛び交っていて、みんな気性が荒かったそう。
始業時間は8時。就業時間は深夜12時になることも珍しくなかったそうです。
もちろん労働基準法違反なので記録が残るタイムカードはなし。
残業にあたる時間は「研修会」みたいなことでごまかされていたそうです。
また、縫製工場に来るのは貧しい家庭の方が多く、専門学校に行けないから縫製工場で技術を学びたいので出稼ぎのような形で勤めていたらしい。
そんで、まだ社会を知らないうちに工場に入ってしまったもんだから、すっかり会社に洗脳されてしまっていつまでたっても「私はまだまだ技術が足りないから辞められない」とキツくても残ってしまう人もいるそうです。
10代で入社して40過ぎに人は、顔は年齢を重ねているのに服装は少女のまま。
【外向きの顔】
この会社はホームページはちゃんと管理しておしゃれにしてあり、縫製工場もとても綺麗でファッションショーをするステージや説明会のための講堂もあります。
社内見学で工場に外部の人間が来る際は、事前に館内放送で来客があることと身の回りを整理するようアナウンスがあるそうです。
外部の人間が来る時だけは怒号や罵声は飛び交わず、とても静かだったそう。実際にホームページを見ましたが、とても素敵で希望にあふれた感じでした...
社員の写真付きで仕事の楽しさとか書いてありましたが、Nちゃんは「この子は辞めたよ。」とか「この人はとてもいい人なのにいつも怒られてて早く島から出してあげたい。」とか言ってました。
すごく良い笑顔の写真なのに...それもまたおそろしや...
【監視された寮生活】
縫製工場には寮があり、社員は全員寮に入ることを強制されます。
休日は許可なしに外出することを禁じられ、Nちゃんは外を散歩しただけで怒られてしまったそう。
Nちゃん曰く、社内の実情を漏らさないために、会社が島民とできるだけ接触しないようにしていたようです。
さらに、通帳は「盗まれるかもしれない、変な人にだまされるかもしれない」という理由で会社に預ける謎システム。親かよ。
みんなが工場にいる昼間のうちに寮長が全員の部屋をチェックし、荷物をまとめて逃げる準備をしたりしていないか見られていたそうです。
実際に、実家に送ろうと段ボールに積めた荷物が見つかり、逃亡がばれてしまった人もいたらしい。逃げないと辞めれない会社って何...
ちなみにリストカットなどの自傷行為が見つかった人は、即刻会社から消されるそうです。さすがに自殺者を出すのはまずいので。
Nちゃんも、昨日まで一緒に働いていた人が突然いなくなるという経験をしたそうです。
【Nちゃんが工場から逃げ出す決意をしてから】
Nちゃんは幸いにもまともな精神状態だったので「この会社はおかしい!」と思い辞めようとしました。が認めてもらえなかったので逃げる決意を固めます。
同じ時期に同期の女の子も限界に達しており、ふたりで逃げる計画を立てていたそうです。
それがなぜか先輩たちに感づかれてしまい、Nちゃんはマークされてしまうことに。
逃げる日に備えて荷物を整理していたある日のこと。
部屋に社員がいるときに見回りは無いはずなのにドアをノックする音が。
Nちゃんは反射的に「ヤバい!!!!!」と思ったそうですがどうしようもなくドアを開ける。
そこには寮長がいて、逃げる準備をしている様子を見られて「何してるの」と聞かれます。
「部屋の片付けです。」と答え、寮長は部屋を出て行ったが、Nちゃんは「完全にバレた...もう逃げられないかもしれない」と思ったそうです。
【島から逃げた日】
その日は日曜。先輩たちは日曜も休まず働きに出るが入社一年目は日曜が休み。
チャンスとばかりに逃げる機会をうかがっていると仕事に出たはずの先輩が部屋に。
「変なこと考えるなよ」と言い捨てて出て行く。
そこで「もう逃げるのは無理だ...」と思ったNちゃんは、一緒に逃げる約束をしていた別の寮の同期に「わたしはもうばれてるから先に逃げて!いけそうなら後で行くから」と連絡をする。
部屋でびくびくしていると、唯一信用していた先輩が部屋を訪ねてきた。「体調悪いんやってなあ。ゆっくり休み。」と一言。その先輩は他の寮の寮長なのに自分の寮にくるのはおかしい。おそらく上の人が「こいつにだったら逃げることも話すんじゃないか」とよこしたのだろうが、前々から事情を話していた先輩はそれだけ言って部屋を後にする。それ以上聞き出すと上に報告しなくてはならないから。
そのとき友人は先輩の目をしっかりとみて「はい、ありがとうございます」とだけ言ったそうです。
もし逃げたら先輩が玄関で待ち構えてて捕まるんじゃないかとびくびくしながら、ゴミ捨てのふりをして偵察をしに玄関まで下りていくと、そこにちょうど一緒に逃げる約束をしていた同期の子が走ってきた。
「なにしてんの!逃げるよ!」
Nちゃんは言われるがまま荷物を取りに戻り、寮から逃げ出したそうです。
走って逃げている途中、運良くバスが来たのでバス停でもないのに必死にバスを止めて乗り込みます。
ここで「勝った」と思ったそうです。笑
でもしばらくして落ち着いてくると、今度は「港に先輩がいて捕まるんじゃないか」とも思ったそうですが、ふたりで「その時は大声で助けを呼べばさすがに追いかけてはこないだろう」と話したそうです。どんだけや...
結果、二人は島からの脱出に成功するのですが、実家に帰ってからの一ヶ月は「会社の人が来て連れ戻されるんじゃないか」とか「また島に連れ戻されてしまうと思ったら、幸せになるのが怖い」とおびえていたそうです。
その後Nちゃんは弁護士を雇い、スムーズに退社できたそうです。
が。Nちゃんは本当にいるものだけバッグに詰めて逃げてきたので、部屋に置いてきた荷物は会社から郵送してもらうことに。
荷物は実際段ボール3箱分だったそうですが、10箱の段ボールに荷物がグシャグシャに入って送られてきたそうです。送料は着払いで1万円くらいかかったそう。嫌がらせが悪質かつ幼稚すぎるぜ...
【工場に取り残された仲間】
Nちゃんが唯一信用していた先輩に後日連絡して会いたい旨を伝えたところ、「会うのは私が島を出てからにしてほしい」と断られたそうです。
それを聞いたNちゃんは、「こんなにも素晴らしい技術を持った先輩があの工場にいるのはもったいない。いつか私が仕事を作って先輩と一緒に働けるようにしてあげたい」という夢が出来たそうです。
お話はこれでおしまい。
ほんまに嘘みたいな話でした。
Nちゃんに虚言癖がないかぎり(笑)、これは今も実際に起きていることらしいです。
最後に衝撃的だったひとことが、「逃げるとき、本当に必要な物ってバッグ一つに収まる」ということ。
これを聞いて、なんとなくミニマリズムとはこういうことかと思いました。
みきぺもバッグ一つで自由に飛び回れる身軽さを持ちたいもんです。
今日はながながと書いてしまいましたが、こんなに衝撃的な話もきっと何十年先には忘れてしまうと思ったので書いてみました。
もしここまで付き合ってくださった方がいたら、ありがとうございます。
それでは、ごきげんよう。
今日のベランダ
寄せ植えの下にチューリップの球根を植えていたことをすっかり忘れていたみきぺ。
芽を出してびっくりしました。
しかも球根1つしか植えてないのに二つ芽がでました。咲くのが楽しみ。
もうすぐ春です。またハーブの季節が始まります。
あ、そういえば先週から農業始めました。始めたといっても知り合いの農場で働かせていただいてるんですが。楽しい。4時半起きだけど超楽しいです。
それについては、また時間がある時に書こうと思います!!!
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